こんばんは。さちです。
今日は「ショパンを聴く時に感じること」について書きたいと思います。
ショパンとの出会いー孤独な夜の《木枯らし》
ショパンは有名で、幼い頃から自然と耳にしていたのかもしれません。
しかし、私が「この曲はショパンだ」と意識して聴いたのは高校生の頃でした。孤独を感じたとき、YouTubeに居場所を求め、かてぃんさんのチャンネルで《木枯らし》を聴いたのが最初の出会いです。
冒頭は静寂を感じさせる弱音。秋の終わりを告げるような哀しさが漂い、そこから一気に技巧的な展開へと進む様は、冬の季節風が木の葉を吹き払っていく情景を思わせます。
この曲には儚さや切なさがありながらも、同時に自然の力強さを感じられずにはいられませんでした。
ショパンの音楽がもたらす感情
はじめはかてぃんさんのピアノに惹かれ、次第にショパンという作曲家そのものに心を掴まれていきました。
それから《エチュード》《マズルカ》《ポロネーズ》など、さまざまな曲を聴くようになりました。ロマン派らしく、音楽の中に感情が溶け込んでいる——そんな印象を受けます。
時には切なさや哀愁を、時には希望や優しさを、そして革命の情熱をも感じます。
ショパンの音楽は私の感情を強く揺さぶりますが、不思議と踏み込みすぎることはありません。
ただ静かに、そっとそばにいてくれるような存在です。

歴史の中のショパン
私は大学でショパンと歴史を結びつけて研究しています。
ショパンの生涯や時代背景を知ることで、彼の音楽をより深く感じるようになりました。
彼の祖国ポーランドは幾度も分割を強いられ、独立のために闘い続けてきた国です。
ショパンが生まれたのも、すでに三国分割の時代。彼の祖国を想う気持ちは、旋律の中に静かに流れているように思います。
心を整える時間ーショパンがくれる内省と癒し
ショパンの曲は、私の心に余裕を与えてくれます。
曲に集中している時間は癒しであり、同時に自分と向き合う内省の時間でもあります。
むしろ、心に余裕があるときこそショパンに没頭できる——そんな逆説的な側面もあるかもしれません。
それでも、私が何かに沈み込んでいるとき、自然と聴きたくなるのはショパンです。
ショパンは、私が孤独に縛られているときに、その紐をそっと解いてくれる作曲家なのです。
おすすめの一曲《ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11》
最後に、私が最も好きな曲を紹介します。
《ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11》
この曲は、ショパンが故郷ワルシャワを発つ際の告別演奏会で初演された作品で、ピアノはショパン自身が演奏しました。
祖国への別れと、旅立ちへの期待や不安が入り混じったような音楽です。
オーケストラはピアノの詩的な旋律を支え、ショパンの繊細な感性を際立たせています。
40分以上と長い曲ですが、心を委ねて聴くと時間の長さを忘れるほど美しい。ぜひ聴いてみてください。
では、次の投稿で。


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